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    建築基準法に物申す(7)-シックハウス対策
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  • 建築関連での独り言 / 建築基準法に物申す :
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    建築基準法に物申す(7)-シックハウス対策  建築関連での独り言 / 建築基準法に物申す
    1219-2016

    「建築基準法に不満あり」と、実務を経験したことのある人は多かれ少なかれ誰しも感じていることでしょう。
    という事で、今回はシックハウス対策について。

    またの名を24時間換気とも言います。
    一時期社会問題化した「シックハウス症候群」対策として法改正されたものです。

    シック(Sick)を直訳すると病気ですが、新築住宅に入居した人の、頭痛、喉の痛み、目がチカチカする等の症状と家(House)を合わせたものがシックハウスという造語です。
    新車も独特の臭いがしますが、シックカー症候群という同様の症状が報告されているそうです。

    食品でも近年アレルギー患者が増加し、原材料の表示が行われていますが、食品はアレルギーの原因になるものを摂取しなければ良いのに対して、家はせっかく建てたのに住まないわけにはいきません。
    という事で法改正されたのが、建材の使用制限と換気設備の強制です。

    まずは材料規制への疑問

    どういう規制が行われているかというと、有害な化学物質を含んだ建材の使用量を制限しようというものです。ホルムアルデヒド(接着材などに使われる化学物質)の発散量を「F☆☆」「F☆☆☆」「F☆☆☆☆」という等級分けして床面積に対する使用量の上限が定められました。
    「F☆☆」は床面積の0.3倍まで、「F☆☆☆」は床面積の2倍まで、「F☆☆☆☆」は無制限です。

    話は少しそれますが、
    最初は重宝して使われた物質が、後に使用禁止になった例は数多くあります。
    石綿(アスベスト)、フロン類、発がん性食品添加物、等々。
    特に石綿などは、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性から「奇跡の鉱物」と称され建材などにも多様されてきましたが、肺癌や中皮腫の誘因となることが指摘され、現在は使用を禁止されています。

    シックハウス症候群は建材や塗料に含まれる化学物質(ホルムアルデヒド等)が原因だと判っているのでその物質を制限すれば良いわけで、床面積に対する使用量の制限などナンセンスだと言わざるを得ません。
    日本のメーカーは優秀ですからね。建材メーカーだって馬鹿じゃありませんから、「F☆☆」の製品なんて作るわけがないんです。
    この法律が施行されるまでの周知期間中に殆どの製品が「F☆☆☆☆」になってしまいました。

    現在の日本に存在しない(たぶん)「F☆☆☆」以下の製品を使用制限するために、いまだに確認申請では仕上表の添付を義務化しています。そろそろ簡素化しても良い頃だと思うのですが…… 国交省さん。

    次は24時間換気への疑問

    シックハウス対策には上記の材料の規制に加えて「強制的に換気しなさい!」という決まりもあります。
    住宅の場合で、0.5回/h以上(1時間に部屋の半分の空気が入れ替わる量)の常時換気設備が必要になります。
    ただし、例外があって、真壁造の建築物の居室で、外壁、天井及び床に合板その他これに類する板状に成型した建築材料を用いないものは機械換気不要とあります。

    その理由が思わず笑っちゃうくらい傑作なんですね。
    別途の措置が講じられているためだそうです。
    つまり、隙間があるから機械での強制換気はしなくても良いということです。
    それと同じように扱うために、常時外気に開放された開口部と隙間の換気上有効な面積の合計が、床面積1㎡当たり15c㎡以上設けられた居室も機械換気不要とあります。
    1㎡当たり15c㎡というのは、6帖の部屋だと約149c㎡ですので、直径13.8cmの穴が空いていればクリア出来る計算になります。
    いくら国交省が「隙間風があれば建築基準法に違反しませんよ」と言おうが、壁に塞げない穴を開けるのもね~(-_-;) 20帖のリビングだと直径25cm以上にもなるし……

    建築基準法には「断熱材」の規定はありません。
    しかし品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)では断熱等性能等級を定めており、フラット35では断熱性能の高い住宅の金利の優遇も行われています。
    高断熱高気密住宅と換気は矛盾しますよね。
    建築基準法では換気換気と言いながら、品確法では断熱断熱ですから。
    一般消費者は迷いますし、建築関係者だってどう説明したらいいか……

    熱交換型の吸排気一体型換気扇を使用してのセントラルヒーティングでの高断熱高気密住宅が理想なのは判りますが、先立つものが……

    話がそれましたが、費用対効果の面から現在では排気だけを機械で行う第三種換気設備が最も普及していると思います。浴室、又は洗面所、もしくはトイレの換気扇を24時間対応の機種(強と弱の切り替えがある)にするだけですから。
    それに、この法律が出来たばかりの頃は、24時間換気対応の浴室換気扇などは切スイッチが隠れ場所にあって完全に停止させるのに手間がかかったものですが、現在はそんなことはないようです。
    つまり、24時間作動させるか切るかは使用者の判断で可能という事です。

    こうやって改めて考えてみると、換気扇といい材料規制といい、建築基準法で規制するような問題じゃないような気がします。ホルムアルデヒドの建材への使用は厚生省か環境省で規制すればよく、換気扇などは現在の窓の無いトイレへの義務化を全てのトイレに拡大すれば済む話です。トイレの無い家はどうするか? う~ん、どうしましょう(苦笑)

    こうして意味の無い条文がどんどん増え、建築基準法はますます陳腐な法令となっていくのであった……。

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